寿司・ラーメンの次に来る日本食は何か?
日本の酒造りのユネスコ無形文化遺産登録が決まり、改めて海外での日本食の利用シーンのことが話題になっている。
一言で海外と言っても、台湾韓国といった極近隣諸国から東南アジアから欧米まで様々であり、それらの国における日本食の位置づけもずいぶんと違ってきている。
その昔、海外での日本食体験で、このような経験は無いだろうか?それは、およそ日本食と呼ぶに相応しくない粗雑な料理を日本食と名付けていたり、見た目は似ているが似て非なるものだったり、いわゆる「なんちゃって日本食」が多かったものだ。
しかしそのなんちゃって日本食に変化が訪れている。それが2014年にはじまった日本政府のインバウンド政策だ。それまで日本への観光には査証が必要だった国々に査証免除を一気に開始した。多くの外国人観光客の日本旅行が気軽に実現できるようになった。
すると、なんちゃって日本食レストランには、それが脅威になった。
いままで地元で食べていた「天ぷら」や「寿司」が、いざ日本で本物を経験すると、今までの地元のものが「なんちゃって日本食」であったことがばれてしまうのだ。
日本のフードビジネスの海外フランチャイズを長年支援してきている私たちアセンティア・ホールディングスにとっては、それが好機になった。
なんちゃって日本食を経営されていた企業に、本物の日本食を提案する好機だった。
上のグラフは2023年のインバウンド客の「好きな日本食」左から欧米諸国、東アジア4カ国、ASEANの順
ここに面白いデータがある。
2015年からの海外からのインバウンド観光客の方の日本食に対する評価結果の推移だ。
極近隣の4カ国(韓国・台湾・香港・中国)以外の国の情報に注目していただきたいのだが、2015年時点では、ほぼ「寿司」であった。
それが2019年には半数が「ラーメン」に変わっているのだ。
そしてコロナが明けた2023年ではさらに「肉料理」が上位に食い込んできて、寿司・ラーメン・肉料理の三つ巴状態になっているのだ。
近隣4カ国は、一足早く2015年には寿司は上位ではなく、ラーメンと肉料理がトップであり、2018年には肉料理一強になっている。
これらの傾向が、インバウンド観光客の人気で終わるのではなく、その後しばらくした後の、その国における日本食のブームに関連があるというのが、私たちの見立てだ。
事実、インドネシアではラーメンブームがコロナ前から沸き起こっていたし、フランスパリにおいては、コロナ明けに空前のラーメンブームが到来している。
その動きは、その少し前にインバウンド観光客の評価として表れ始めている。
そういう観点から、次、フィリピンで流行る日本食は何なのか?米国で流行る日本食は何なのか?
データを解析して参りましょう。
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