インバウンド2.0 2022年からのインバウンドを考える

インバウンド2.02022年からのインバウンドを考える

作成者: 松本信彦|May 10, 2022 4:23:00 AM

インバウンドはバブルと消えたのか?

2014年の秋以降、東南アジアや中国からの観光客のビザ緩和が始まった。その法改正が、あのインバウンドバブルの始まりでした。

それまでの海外特に東南アジアや中国からの観光客は、事前に日本大使館にビザ(査証)の申請を行いビザ取得したうえでの旅行開始であり、手間と時間とお金のかかるものでした。

事実、アセンティア・ホールディングスの海外フランチャイズ支援のビジネスも、その当時までは、「アジアにフランチャイズを広げるなら、先ずシンガポールに直営でショールームを出しましょう」が口癖でした。

サンマルクカフェや、ばり馬ラーメンを2012年にシンガポールに日本のフランチャイズ本部の直営で出店したのは、既にシンガポールがアジアの主要なハブになっていて、世界中からヒトとカネと情報が集まっているからだけでなく、加盟候補の東南アジアの経営者が簡単に日本に渡航できない当時の事情がありました。

実際のところ、サンマルクカフェも、ばり馬ラーメンもシンガポールのショールーム構想が当り、その後数年で20店舗、30店舗と海外フランチャイズ広げることが出来ました。

 

さて、そのビザ緩和によって、日本への入国が楽になってくると、何もシンガポールの店を見るまでも無く、日本のお店を視察出来るようになりました。更に、豊かになった東南アジアや中国の人々が大挙して日本を訪れるようになり、様々な体験をされるようになりました。

 

「日本の食・サービスを世界に」と目指していたアセンティア・ホールディングスにとって嬉しかったのは、こうして増えていく海外からのインバウンド観光客の方々が総じて「日本の食が良かった」と感想を残していることです。

これは、観光庁がインバウンド観光客に対して、「訪日外国人消費動向調査」というアンケート調査を詳細に実施している結果からも見て取れました。

そもそも、「日本に旅行に行く!」ときの主要目的の一つが「日本食を食べるため」ということが分かりました。

 

「美味しいものを食べに●●へ行く」・・・確かに日本でも美味しいものをたべに遠出するということがありますが、まさにそんな感覚で日本旅行を楽しむようになっていたのが分かります。

 

訪日外国人数も毎年毎年目標以上の数となり、様々な業界にインバウンド特需があったものの、20201月からの怪しい雲行き、3月の緊急事態宣言で一気に様相が変わりました。

それから2年半。

今また、外国人観光客の受け入れ再開が計画されておりますが、再開し再びインバウンド観光客が戻ってくるか?戻って来るまでに私たちにはどのような準備が出来るのか?を過去の事実から振り返って行きたいと思います。

 

コロナ後を見据えて、2015年からの訪日外国人消費動向調査を振り返る

 目次

20151015日発信 訪日外国人観光客が使うお金4300億円

201637日発信 外食産業はこの重要性にまだ気付いていない

201647日発信 外国人観光客の満足№1日本食が、ラーメン

2016729日発信 なぜ、あの店には外国人が溢れ、うちの店にはゼロなんだろう?

201721日発信 訪日外国人2400万人の消費実態から見えてくる可能性

201725日発信 超速報!観光庁よりも早い訪日外国人消費動向調査報告

2017626日発信 Trip Adviser 外国人に人気のレストランランキング2017分析

201784日発信 改めて訪日外国人観光客ビジネスを考える

2018118日発信 【超速報】インバウンド消費4.4兆円!訪日外国人消費動向調査

2018724日発信 速報:訪日外国人消費動向調査2018年前半

20181218日発信 本日、訪日外国人3000万人突破

2019410日発信 ラーメンが首位陥落!2018年訪日外国人消費動向調査

2020129日発信 2019年訪日外国人観光客消費動向調査【超速報分析】