長野→モンゴル(ウランバートル)、そしてフランス(Paris)へ
開店から1年経っても絶好調のParisのラーメン店「たけさん」
2024年5月に開店したパリの「たけさん」をFC本部のオーナーと一緒に1年ぶりに訪問した。
Parisはウランバートルに続いて2カ国目の出店地だ。
売上は日本からも把握できるのだが、現場の状況や、ラーメンの品質チェック、マーケティングコンテンツ作成、2号店用の物件調査が主な目的だ。
1杯18ユーロ(3100円)のラーメンが飛ぶように売れている。40席くらいの小型店舗だが土日は400人を超える来客数だ。
成功の要因は詳細には語れないが、立地や価格設定のみならず、このラーメンの特殊性であったり、文化ストーリー性が大きいように思う。
これらはこの店舗のパリの加盟店オーナーが日本に視察に来たときに言い続けていたことだ。
フランス、食の都。大いなる農業大国だ。素材、ソース、こだわりが物を言う。マクドナルド、スターバックス等々、アメリカからのFFチェーンもいまでこそその地位を固めたが、マクドナルドなど私が初めて40年前パリに来たときは本当に人気がなかった。。FFチェーンにストーリーや文化を求めるのは難しい。
FFを認めたのはパリの若者だ。パリと言えばカフェ。パリではコーヒーショップとカフェは違う業態だ。
昔ながらのパリのカフェは場所を楽しむ場所。スタバのようなコーヒーショップは時間を潰す場所。両方ともコーヒーが美味いかどうかはあまり関係ない。。
「たけさん」には文化もストーリーもある。
私達がこの企業とお付き合いして海外展開を意思決定したのは、本格的な商品群と臨機応変に対応するラーメンクリエイターの創業オーナーのセンスだ。
味噌ラーメンを世界に持っていくということで弊社内プロジェクトが動き出したのが2017年頃。
みそラーメンと言えば札幌だろうと浅はかな考えで札幌に降り立ち、私自身
1日8店舗✕2日間で有名店を食べあるいた。結果求めるものはなかった。
札幌ではみそラーメンは有名だが味噌を作っている都市ではない。味噌が際立ったラーメン屋が一店舗もなかったのだ。。
↓ たけさん Paris店
みそ作りといえば長野。長野に照準をあてて探し始めて、つながったのが「たけさん」だ。
味噌が強烈に引き立っている。動物性を使わない味噌ヴィーガンらーめんも作っていただいた。
こういった、ストーリーが海外展開には非常に必要だ。海外で長く経営していくための顧客創り、フアン作りにも必要だ。
文化やストーリーがない場合、商品に惚れる理由は味だけになってしまう。
味に惚れてもいつかは飽きる。
食べる頻度が高まれば高まるほど飽きも早い。。
https://www.youtube.com/watch?v=SPo0spLxf3k
29分36秒あたりから。パリジェンヌ、よくわかってます☺️
海外企業から日本のビジネスを展開したいと言うニーズが弊社に入ってくるときのパターンは2種類。
・有名なブランドの〇〇を自国で展開したい。
・日本関連の食ビジネスを展開したいので相談したい。
今考えると長きにわたり続いているパートナーシップがうまくいってるのはほとんど後者だ。
弊社も35年以上、日本の食ビジネスとフランチャイズビジネスに関わっている。
私自身も問い合わせの度に、その都市に足を運び、マーケットを見て立地やロケーションを見て、どんな業態がその国でその都市で成功するかを考える。
海外パートナーとの協議のもとに事業を決めていくのが弊社のやり方だ。
私達はFC本部ではないので、特定の事業を押し付けたり、押し売りすることはしない。
加盟パートナーの成功のために一番良い事業を一緒に選ぶというスタンスだ。
たけさんの場合、その成功要因は、今まで本格的な味噌ラーメンがパリにはなかったということが大きい。
245年続く長野小布施の味噌屋さんに木樽でたけさん専用の味噌を作ってもらっているというストーリー性もある。
健康志向のパリッ子たちには発酵食品である味噌は非常に受けが良い。
日本は長野、味噌の本場であり、ラーメンのスープのバリエーションは豊富だが、基本軸は「味噌」である。
今後もEU中心に展開を計画中であり、ポーランドやイギリス、復興後のウクライナ、ルーマニアでの話が動いている。
この事業は食や文化、ストーリーにリスペクトのあるEUで事業拡大を狙いたい。
出張中にスイスのジュネーブとチューリッヒにも足を伸ばした。
世界で一番高くラーメンを食べてくれる国であると知っていたからだ。
ジュネーブ
日系オーナー店含め2店舗回った。1店舗休業日。。
1店舗目 ローカルオーナー店
初めてのスイスのラーメン。。
味は。。。
2店舗目
日系オーナー 
味はよかったが、スイスもパリと同様で店舗に冷房がない。
行った日はパリが42℃で異常気象の日。。
汗だくでラーメン食べてました。
チューリッヒ
日系オーナー店含め2店舗回った。
1店舗目
4店舗チェーン展開している店舗があった。一番の人気店のように思う。
味もしっかりしていて、マドリッドのとあるらーめんチェーン店と内装が酷似していた。。
2店舗目
最近できたラーメン店。事前会計は良いのだが、そこでチップの%を聞かれたれた。。。いやまだ食べてないしサービスも受けてないのですが。。
ドリンクも最低1個は頼まないといけない規則らしい。。。
要するにスイスでは
一人でらーめん、餃子、お水で8000円をこえるのだ。
都市、店舗が違えどほとんどのスイスのラーメン一杯の価格帯中間値は、
25〜27スイスフラン。4600円〜5000円
このような世界は顧客としての日本人、日本人ラーメンオーナーには信じられないかもしれないが、スイスのラーメン店はどこも大流行である。
ちょうど私がチューリッヒに行った1週間後に町田商店さんがチューリッヒに開店したらしい。
これからのEUラーメンマーケット、すごく面白くなると思う。
イギリス
エジンバラ出店。
かれこれ15年ほど海外展開支援をしている広島の「ばりうま」ラーメンのEUでの1号店だ。
元メキシコ料理店の階層。有名なエジンバラ城から300m、観光客も多く、ラーメンだけでなくカレーも人気メニューとなっている。
本格的なラーメン屋が存在しない都市であったのでこれからがますます楽しみだ。
他の都市への展開も計画中。
弊社では下記のEUエリアでのラーメン事情を把握している。
今後の展開の対象エリアである。
ドイツ
ベルリン
デュッセルドルフ
スペイン
マドリッド
バルセロナ
バレンシア
ポルトガル
リスボン
ポルト
イギリス
ロンドン
マンチェスター
オランダ
アムステルダム
ロッテルダム
オーストリア
ウィーン
ウクライナ
キーウ
ハンガリー
ブタペスト
チェコ
プラハ
ルーマニア
ブカレスト
AssentiaHoldings Pte.Ltd.
AKIRA TSUCHIYA