高齢者の胃袋を掴み取るものが勝利する?
お客様の顔、管理できていますか?フードビジネスは会員制ビジネス
お客様の顔、管理できていますか?フードビジネスは会員制ビジネス
仕事柄、外食産業の皆さんと新業態についての話をすることが多い。
先日もあるラーメンチェーンの社長と議論をしている時に、不採算のラーメン店を流行りの○○○店に換えたら今までは来なかったような客層で連日にぎわっているという話を聞いた。
ラーメン店によく通う客層と、今流行りの店に来る客層は明らかに違う。
来店客を「会員」として捉えると、様々なことがクリアに見えてくるのではないだろうか?
フードビジネスの売上は、会員数×来店頻度×客単価
言うまでもないことだが、フードビジネスの売上は、客数×客単価で表現できる。
そして、客数は、顔数(ユニーク客数=会員数)×来店頻度で表すことができる。
来店頻度×客単価で「月客単価」(月間の利用額合計)という表現もできる。
来店頻度は、業態の持つ特性と、前回来店時の総合満足度の影響を受ける。
(失敗例)
新しい業態の店をオープンすると、物珍しさもあり開店景気で来客数(来客顔数)が増える。しかし新規開店でオペレーションが悪く良い品質の料理やサービスが提供出来ないと総合満足度が下がってしまい、開店景気は、地域の関心を持ってくれたお客様の一巡で、終わってしまうこととなる。
業態の持つ特性
業態によって来店頻度が大きく違うということは、イメージ出来る所である。
コーヒーショップは明らかに来店頻度が高い。
コンビニエンスストアも明らかに来店頻度が高い。
これは業態の持つ特性だ。
一方、レストランサンマルクのような業態、牛角のような業態はどうだろうか?
一般的なラーメン店はどうだろうか?
サンマルクの場合は、1ヶ月という来店サイクルが非常に多かった。
牛角も同様の特性を持つ。
しかも両方とも、一人で来店するのではなく、3名~4名での来店が多い業態だった。
一人の顔数が、他に2~3名の顔(つまり個人)を連れだって、1ヶ月サイクルで来店いただける業態だった。
ラーメン店の場合はどうだろう?
カフェの場合はどうだろう?
ハンバーグレストランは?
蕎麦屋は?
うなぎ屋は?
業態マップ
フードビジネスは昔から客単価で業態マップを作っていた
日本食 |
洋食 |
中華 |
飲料中心 |
|
ディナーレストラン 客単価4000 |
専門和食店(寿司、てんぷら、しゃぶしゃぶ) |
ステーキ店 |
高級中華 |
ラウンジ、バー |
ファミリーダイニング 客単価2000~4000円 |
居酒屋 |
|||
ファミリーレストラン 客単価1200~2000円 |
和食FR |
洋食FR |
中華FR |
ショットバー |
ファストフード 客単価1200円以下 |
そば店、うどん店、定食屋。カレー店 |
ハンバーガー、 |
ラーメン店 |
喫茶店、カフェ |
来店頻度でのマップを作るとどうなるのであろう
毎日 |
毎週 |
毎月 |
毎四半期 |
毎年 |
|
ディナーレストラン 客単価4000 |
ハレの日飲食 |
||||
ファミリーダイニング 客単価2000~4000円 |
家族向けレストラン 居酒屋 |
家族向けレストラン 居酒屋 |
ハレの日飲食 |
||
ファミリーレストラン 客単価1200~2000円 |
ちょい飲み需要 |
||||
ファストフード 客単価1200円以下 |
コンビニ、カフェ、定食屋、そば屋(ランチ提供) |
自社の顧客をどれだけ知っているか?
自社の顧客は、どれくらいの頻度で自社を利用してくれているのか?
昔。大昔。
サンマルクを支援していた頃。
お客様の書かれるアンケート結果が、綺麗に売上に相関していた。毎月そのデータを見て驚いていた。
総合満足度を測る「またお越しいただけますか?」の設問の回答(5段階)を4を100点としてデータ分析をすると、2ヶ月後のその店舗の前年比売上伸長にぴたりと一致するという傾向を捉えていた。
「またお越しいただけますか?」の設問への4の回答だと、前年比100%つまり現状維持であr、4以下の回答が、売上前年割れを予測していたのだ。しかも綺麗に当たっていた。
そんなサンマルク。
平均的な来店サイクルは1ヶ月であった。
毎月ご来店いただいていたお客様の中で、2ヶ月来店していただけていないお客様だけをアンケートから絞り込んで、テレマーケティング会社を使って全先に電話をしたことがあった。
「最近、ご来店いただけておりませんが・・・」と。
すると、その回答が、意外な回答が大半を占めた。
アテンションの重要性
上記の業態マップの中で、「毎週や毎月行こう」と思われたとしても、同じカテゴリに入ってくる新規開業お店が出てくると、顧客の胃袋は一つなので、取り合いになってしまう。
毎月コンスタントに来店いただいていたサンマルクのお客様、数ヶ月来店が無いお客様に電話して、その理由を聞いてみると「え、そんなに行っていませんでしたか?」という反応が大半であった。
疎遠になる理由があったのではなく、他に行きたい店が出て来ていたのか?何しろ毎月行くという店の候補リストの中の優先順位が下がってしまって、「何となく」行っていない状態になっていたのである。
自社の新規事業を考える際に
市場規模
売上予測
顔数×来店頻度×客単価
などを当然考える。
業態や食材によっては、利用シーンが非常に限定され、利用頻度を高めようにも、限界があるケースも有る。
地域の人口が限定的な場合は、尚更。
その辺を踏まえた新業態探しに弊社は余念がありません。
貴社の地域にあった情報について、改めて情報交換しませんか?
顔~どのように管理すべきか?
顔管理、会員管理
長年「フードビジネスは会員ビジネス」と唱えて来た私たちだから、顔管理、会員管理の良き方法。管理して、もちろんロイヤルティと売上を伸ばす方法について、非常に上手な取り組みを発見しております。