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外国人との共生 費用ゼロで体験できる価値

作成者: 松本信彦|2025/08/27 0:56:36

私どもアセンティア・ホールディングスが、多数の外国人留学生をインターンシップ生として受け入れて、様々なビジネスを実践している様子は、何度かメールでお伝えしてまいりました。

ちょうど先週に行われたTICADアフリカ開発会議の展示会に向けては、弊社の展示ブース運営のために、総勢7名(夏季短期5名+長期2名)の外国人留学生インターンシップを活用しました。

その際の費用はゼロです。

人件費もゼロですし、出展ブースの勉強のために長野県を2泊3日の出張に行ったのですが、インターンシップ生の交通費と宿泊費も弊社負担ゼロでした。

 

一度、この制度を詳しくお伝えしたく筆を執ります。10月14日にJICAのインターンシップ候補生とのお見合い会があります(申し込み締め切り9月12日)

 

JICAの外国人育成プログラムの一環

私たちアセンティア・ホールディングスが活用しているのは、JICA(国際協力機構)が主催している活動です。

JICAは例の海外青年協力隊や、海外へのODAで有名ですが、こちらから海外へ出向くだけでなく、海外の若手人材の育成にも長年熱心です。

JICAの施設で様々な研修を行ったりする一方、大学院での専門教育の提供なども行っております。

その一環で、夏休み等の期間での短期(2週間程度まで)および、大学院修了後の長期(1~最大6カ月)の企業でのインターンシップもあります。

企業インターンシップ

私たちが先週のTICAD展示会で活用していたのも、夏休み期間を利用した短期2週間のインターンシップです。今回はTICADアフリカ開発会議が主テーマでしたので、全員アフリカ出身の方々5名を受け入れしましたが、過去にはフィリピンやインドネシアの留学生も受け入れたことがあります。

企業インターンシップでは、企業活動を教えてあげることが相手にとってのメリットになります。

今回のケースで申し上げますと、展示会で来場者対応をすることを「本番」と捉え、そのための「準備」の時間と、「まとめ」の時間に分けました。

「準備」5日

オリエンテーション1日と、実際の展示内容を学ぶために1日1テーマで実地訪問して学習機会を作りました。個々の実地訪問では、説明2時間+質疑応答3時間という具合で、何しろ質問が多数飛び出します。

展示会出展ですので、その際に利用するセールスツール作りも、原稿から彼らがゼロから議論して作り、デザインも彼らが作りました。会社側は印刷と、それを入れるファイルのみ提供というカタチです。

展示会のブース設営も彼らの仕事としました。

「本番」3日

TICADアフリカ開発会議の展示会の来場者の6~7割は外国人でした。その外国人を弊社のブースに引っ張り込むことを彼らの本番活動として定義しました。

前面を歩く人々をキャッチするのも仕事ですし、会場を歩き回って遠くから連れてくることもタスクに含めました。

3日間で360件の商談を創り出しました。

「まとめ」2日

まとめでは、丸一日使って360の商談の整理(名刺整理と商談内容の整理)をしましたのと、インターンシップの総まとめとしてのプレゼンテーション=アセンティア・ホールディングスに対する提言を発表いただくプログラムとしました。

 

外国人留学生ってどんな人?

正直、私の若い頃より勉強していますし、私より知的に優秀です。

JICAのプログラムで来日している留学生というのは、世に言う大学生ではなく、大学院生です。

4年生大学を卒業して、政府機関や民間で勤務経験のある20代後半から30代の方々です。

日本では様々な大学の大学院の修士課程で2年間学ぶのが一般的です。東京大学大学院から私大の大学院や私立の大学院大学まで様々ですが、専門知識とスキルを身に着けるための教育期間です。

母国では、この留学制度の応募が多く、大変狭き門を通って来ている面々なので、知的にも優秀ですし、意欲もあります。

問題は多くは日本語が未熟(もしくは全く話せない)。言語学習能力は長けている人もいる一方、全くダメな人もいるので、受け入れサイドで英語がある程度(中学校レベル)が出来る人材が必要となります。

最近は、Google等の無料の翻訳がかなりの精度なので、それらを使って重要な言葉のやり取りをし、それ以外は勢いで理解し合うことで十分かと存じます。

 

政府機関と民間の比率は、昔は半々と言っていましたが、今では7割が政府系かもしれません。

弊社の7名の内訳も、民間2名、国の政府機関3名、地方自治体1名、商工会議所1名という具合です。

ただ、政府系の方々も「起業家意欲」があるのです。

どうやらアフリカの政府機関の方々は副業が認められているのか、それが当たり前のように新規事業情報には熱心です。

 

採用を前提ではなく、若手外国人育成の場としてのインターンシップ

ところで、日本でインターンシップというと、【採用の道具】というイメージがありますが、今回のインターンシップは、もちろん採用のステップで考えても良いですし、純粋に就労機会、日本企業でのビジネス機会の提供と考えても良いと思います。

弊社でも、長期インターンシップ生とは会社の掃除を一緒にやります。机を拭いて、本棚の埃を落とし、掃除機をかける・・・最初は「何故?」という疑問から入りましたが今では進んで掃除をするようになりました。

 

アフリカはじめ、途上国

JICAのインターンシップ制度の対象は、多分途上国からが中心です。そもそもJICAの活動の対象がそうなっているのだと思います。

ただ、明治維新のころの日本がそうであったように、自国より進んでいる国に若者が続々と留学していくということは、洋の東西、時代の壁を越えて続いている事象のようです。

全体像は分かりませんが、弊社のインターシップに関心を持つ方々は、大学院で専門的な理系的な学問ではなく、MBA(経営学修士)や国際関係など文系の方々が多いと思います。

 

アセンティアが活用しているABEイニシアティブ

弊社の活用しているインターンシップの最大派閥はABEイニシアティブという精度です。

名前の通り、安倍元首相の時代にスタートしました。今年で12年目を迎える制度です。

ちなみに、TICADは32年前の1993年にスタートしました。当時は東西冷戦後で世界の注目は東側諸国の民主化でした。そんな中で、植民地時代を終えて、それぞれ独立を果たしていたアフリカ諸国の成長に目を向けて活動し始めたのは日本が最初だったそうです。アフリカ系の国際会議の世界初開催が、先進国の目をアフリカに向けるきっかけになったのがこのTICAD(Tokyo International Confarence of African Development)だったとのこと。

当初はアフリカ支援・援助を中心に議題が組まれておりましたが、2013年のTICAD5で、「援助から民間投資へ」と主題に変化が生まれました。この時に、ABEイニシアティブが生まれました。

時すでにChinaが、アフリカに資金投下し中国人労働者を送り込み、道路や港湾建設をするのに対して、日本は人材育成で貢献するという趣旨でした。

以来、毎年100~250名程度のアフリカの若者がABEイニシアティブに参加し、卒業生は1900名となっているそうです。

 

ABEイニシアティブを活用している企業の中で、私たちアセンティア・ホールディングスは特殊だと思っていました。

が、今年、JICAが発表したABEイニシアティブの今後のあるべき姿は、まさに私たちが実践してきたABEイニシアティブ活用方法そのものでした。

JICAのABEイニシアティブの新しい方針は「TOMONI ともに」です。

留学終了後も、TOMONIビジネスを続けていく方針が明確になりました。

 

これまでにフランチャイズ加盟店が生まれた国

アセンティア・ホールディングスのABEイニシアティブの活用は、帰国後のABEイニシアティブ生がフランチャイズ加盟店となるという方向性です。

そのために、ABEイニシアティブ生が母国で展開したくなるような事業をフランチャイズパッケージ化しています。

2022年から取り組んだのが、農業支援ビジネスのTOKYO8です。

加盟店は既に、モーリタニア、マラウイ、ザンビア、レソト、南ア、タンザニア、モザンビーク、リベリア、ニジェールに広がっています。

アフリカではありませんが、アフガニスタンにもJICA留学生の卒業生が加盟しています。タリバン政権後のフランチャイズ加盟です。

2024年から開始したのが、セルフサービスランドリーのSELFIEです。

モザンビークの加盟店からスタートして、ケニア、マダガスカル、ガボンと広がっています。



インターンシップ候補生とのお見合いイベント Networking Fair

3月に東京、10月に大阪・神戸で毎年開催しているのが、Networking Fairというお見合い会。

日本企業がブースを出展し、インターンシップ候補生とのお見合いをします。

弊社も2017年からほぼ毎回出展しています。

次回も出展します。

もし、ご関心があれば、お申し出ください。

出展内容から当日の運営まで、色々お手伝い可能です。

以下はJICAからの案内メールの抜粋です。

 

参加のお申込は、以下のリンクから、申込フォームへの入力をお願いいたします。

https://forms.office.com/r/STW0V6E0c7

締切:2025年9月12日(金)正午

 

ご参加を検討されている企業・団体様は、以下ご一読いただき、お気軽に出展いただければと存じます。

・出展費用は無料となっております。

・現時点で、インターンシップの受け入れや採用、ビジネス連携の予定が未定の場合でも出展可能です。まずはJICA留学生と実際に話をしてみて、今後の事業展開等をご検討いただく機会として、ご活用ください。

・ご担当者お一人からでも出展いただけます。ブース出展は11:30から16:00までを予定しておりますが、途中で離席することや、一部の時間のみ出展いただくことも可能です(ご不在であることを示す案内用紙を来場時に配布しております)。

・ご参加の企業・団体様は、企業プロフィール冊子に情報を掲載して留学生に事前に共有しますので、事業に興味を持った留学生が貴社・貴団体ブースを訪問することが期待できます。

・当日は、現時点で58ヶ国約240名余の留学生が参加予定となっており、多くの留学生と交流していただく絶好の機会です。

・フェア開催に先立ち、初めてJICA留学生プログラムに関心を持った企業・団体様にも安心してご参加いただけるよう、インターン受け入れ・採用事例やフェア参加にあたるティップスをご紹介するオンラインセミナーを開催しました。

ブース出展を検討されるにあたり、ぜひ以下の録画をご視聴ください。

■事前オンラインセミナー 動画

事前オンラインセミナー動画_JICA NWF 2025 in Autumn

パスワード:Jicaintern@2020

■事前オンラインセミナー 投影資料

https://www.jica.go.jp/information/event/n_files/1570937_01.pdf

 ■実際にJICA留学生を受け入れた企業様の事例紹介はこちらからご覧いただけます。

https://youtu.be/WVJajlsfRDo

 

◇◇ JICA Networking Fair in Autumn 2025 ◇◇

日時:2025年10月14日(火)10:00~17:00

会場:マイドームおおさか 2F B・C・Dホール

大阪府大阪市中央区本町橋2番5号

アクセス:大阪メトロ 堺筋線・中央線「堺筋本町」駅より徒歩約6分

谷町線「谷町四丁目」駅より徒歩約7分

京阪電?「天満橋」駅より徒歩約10分

アクセス | マイドームおおさか

参加費:無料

参加対象:

(1) 以下にご関心のある企業・団体様

・高度外国人材(英語人材)であるJICA留学生のインターンシップ受入、採用

・JICA留学生とのビジネス連携

・アフリカ、アジア、中南米などでのグローバルな海外事業展開

(2) JICA留学生 約300名

※JICA留学生は、JICAが提供するプログラムにより、日本の大学院の修士課程または博士課程で英語で学ぶ人材であり、アジア、アフリカ、大洋州、中南米など開発途上国で課題解決に取り組む行政官、研究者、民間人材の方々です。