食のマズロー!

2020年、コロナで何もかも全てが大きく変わった1年だった。

食の世界も大きく変わった。
飲食業界も外食産業も。

人間は食べることを止められない。
生きていくためには栄養が必要で、主たる栄養源は口から摂る食物だ。

ただその食べるという行為の意味が、ここ数年に渡って大きく変わってきた。 

2年前にインドに南端のケララ州にアーユルベーダを受けに行った。
1日5時間にも及ぶオイルマッサージと体中へ薬草と砕いた鉱石を貼り付けること、そして体中の穴という穴へのオイル注入。
そして食事は、朝の小さな食パンとコーヒー以外は、昼も夜も野菜とフルーツを使ったインド料理のみ。
量はいくら食べてもOKなのだがメインの食材はこの2種類のみ。
2週間後の私の体の変化。これは経験したものでないとわからない。

今回特にコロナによってその変化が加速した感じがする。
健康に留意した生き方をする人は以前から少なからず存在していたが、その数も一気に増えた感じがする。
当初は意識高い系と言われる人のみが興味を持った、ヴィーガン、オーガニック、BIOフード等々。
これらの食べ物が普通になりつつある。


1,原始時代、食べることは生きること、生きるために食べていた。お腹いっぱいになればOK。

2,食べる物の安全性に関心。生命に危険な食べ物は何なのか?食物を食べて死んでは意味がない。

3,食べるときにどんな環境で食べるかに関心。人と人のコミュニケーション、受けるサービスに関心が集まった。人とつながっていたい欲望。

4,有名なところで食べたい、高級なところで高級食材を食べたい、ミシュランで食べたい。
自己を認めてほしい、そんな私を見ての自己承認の欲求。

5,健康のために食べ物を選ぶ、食べ方を選ぶ。食べる量を選ぶ。健康になりたい願望。

よく考えれば、これこそまさに「食のマズロー」ではないか?
 

それらを提供する店舗はどうあるべきか?

生存欲求  生きるための食べ物を提供する場所
安全欲求  食べて安全な食物を提供する場所
親和欲求  人と出会える、コミュニケーション、サービスを求める場所
承認 欲求 味、最高の食材、ミシュラン、そこにいる自分を見てほしいという自己承認してもらう場所
自己実現欲求  食と健康。健康になれるものを提供する場所。食べるほどに健康になる場所


食は十人十色。食生活も大きく変わってきている。
みんなで同じものを食べる文化から、個食の時代。
一人一人が別のものを食べて、一緒の食事時間を過ごすという時代。

カスタマイズ(顧客側からの能動的アクション)という発想があるが、これからはパーソナライズ(提供者側からの受動的アクション)

特に顧客側の知識が弱い場合、顧客側は提供者側にそれを求めていく傾向がある。

健康に対しては特にそうだろう。
何を食べたいかより、何を食べるべきか。

健康に良い食物はなにか、全体的な知識を持っている人は多い。
自分の健康、体調、特性にピッタリ会った食べ物は何なのかを知っている人は少ない。

だからこそ、食の提供者側からの知識提供、パーソナライズが必要となる。


アメリカにクローガーという大手スーパーマーケットがある。
このスーパーとしてのあり方が面白い。

処方’食'という考え方を持っている。

例えば、病院では診断の後に処方箋が出される、その処方箋をもって薬をもらうのだが、
食事=健康と考え、一人ひとりが何を、どのように料理して食べることが、自分に良いのか、体にあっているのか、をスーパーマーケットの入り口で、それこそ処方し、処方食やその食材の調理方法をを提示してくれるのだ。

2020年、世界においてコロナ禍で健康に対して深く考える人が増えた。
健康の大切さを知り始めた。
生きるとはなにか?死ぬとはどういうことか?

未病対策、健康寿命。
寿命が長くなっても、健康な状態で生活できないと長生きする意味がない。


食べることの意味が変わってきている。
食べることの意義が変わってきている。

個食の時代、パーソナライズ、健康etc

そしてマズロー5段階の「健康的な食」を続けることが、マズロー1段階の「生存」につながっているという事実。面白い。

「食と健康」

明日はどっちだ?


そして、最近流行りのSDGsとはなにかというと、
難しく考える必要はなにもない。

「地球が健康で居続けること」

なんだろうと思う。

http://assentia-hd.com

アセンティア・ホールディングス
代表 土屋

お問い合わせはこちら

Leave a Comment