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史上最強のパートアルバイト募集法

スマホで検索して職探しをする時代。
検索ワードやソート(並べ替え)の種類を想像すれば、どうすれば自社を目立たせることが出来るか?答えは明確でした。

で、過去最高の反応だったパートアルバイト募集方法です

この情報を共有するのを失念しておりました。

2014年の成功事例なので、まだ十分通用することと存じます。

 

私が前職VLを辞したのが2012年で、その後は当時のお客様数社の顧問をして3年ほど暮らしておりました。

その期間は地方の中小企業の経営陣として、個々の企業の成長のために出来ることは全て行いました。

和歌山県那智勝浦町の水産加工所も持つマグロ仲卸の会社ヤマサ脇口水産にお世話になっていた際、そもそも人口一万人の過疎の町ですので働き手があまりいないのです。社長は先進的でどんどん新しいものを取り入れるタイプで、HACCPISOにも熱心でした。受発注のIT化にも取り組んでいたのですが、事務方の古くからの事務員さんでは中々限界があるということで、新たにパソコンも分かる事務員さんを募集しようとなったのです。

 

和歌山県那智勝浦町というのは、紀伊半島の大阪から行きますと、紀伊半島の最南端潮岬を回り込んだ先にある場所で、大阪から特急で4時間10分、名古屋からも特急で4時間、東京からですと新幹線と特急で6時間、飛行機に乗っても空港から2時間なので日本の中でも最も遠い場所。とてつもなく、不便な場所なのです。

 

 

京大卒20代、後に経営企画の責任者となる逸材を採用した方法

地元ではヤマサ脇口は、勢いのある会社で名が通っているのですが、逆にそれが「忙しいらしい」ということで採用ではマイナスに働いておりました。

私も、VLの新卒採用の経験はあったものの、事務員さんの採用には経験も無く、若手事務員となるとアイデアもなかなか浮かびませんでした。

超大昔のサンマルク時代、「高卒の就職組の中の一番優秀な人材を採用する」という当時の片山社長のコトバを思い出し、地元の高校にも足を運びましたが、残念ながら時代が違い、高卒で就職するクラスに期待が出来ませんでした。

途方に暮れながら、和歌山県新宮市のハローワークに赴き、ハローワークに職探しに来ている人たちの行動を観察しました。

 

皆さんもハローワークに行かれたことはありますでしょうか?

 

昔と違い、自分で今ではパソコンで求人を検索していくのです。当然パソコンには自分の希望する条件を入れて検索するのですが、皆さん、どのような条件を入れるでしょうか?

また、どのような表示順を選んで求人情報を見るでしょうか?

 

待遇=給与

なのです。

 

当たり前ですが、幾ら欲しいか?給与=待遇が第一の検索テーマなのです。

 

昔話で恐縮ですが、私の大卒新卒の頃、VL(当時日本LCA)の大卒初任給は、確か224000円でした。私は京都の同志社大学でしたので、京都や関西では大卒文系の初任給トップクラスでした。

当時はパソコンでソート(順番付け)が出来ませんでしたが、初任給ランキングという紙で表示されていました。

その際「キーエンス」というやはり大阪の会社の存在も給与の高い会社として知ることになります。

給与が高いから日本LCAを受けたわけではありませんが、当時の小林忠嗣社長は中小企業の社長用のビデオの中で「社長より高給で幹部を採用しなさい」とまで語っておりました。その意味するところは違うのですが、給与が高いということは採用において大変重要なポイントであるということは、疑う余地のないことだと思います。

 

正社員の初任給は、非常に慎重に考えなければなりません。既存社員全員の基本給に影響するはなしですから。

 

京大卒が何故水産会社の事務員に応募したのか?

さて、話を戻しまして、和歌山県那智勝浦町人口1万人の町での人材採用の話ですが、私が当時とりました手法は、

・時給2500円の事務のパート募集を行う

・但し事務員は3ランク用意し、時給2500円、1200円、そして最低賃金ランクとしました。

2500円には条件を明確にしました。キーボード入力1分間150文字以上、エクセル、パワーポイントがビジネスで通用するレベルの技量と。1200円はそれに準ずるクラス。最低賃金ランクは、一般募集としました。

 

結果は、過去最高に人が集まりましたが、応募者全員一番下のランクから始めたいという希望でした。

結果として採用したのは、京都大学卒業の20代男性。

ご家族の事情で那智勝浦に転居してきて、仕事が無く塾講師のバイトをしていた方を、正社員で採用しました。その方はその後活躍し、現在では経営企画の責任者に就任しているほどです。

 

水産会社の事務員では、絶対応募してこなかった人材を、採用することが出来ました。

 

この採用をするに際し、既存で働いているの事務の方々にも当然この条件を話しました。もし既存従業員の方でも2500円の条件の方は、お給料をアップしますと。しかし、誰もその水準ではありませんでした。
ちなみに文字入力1分間150文字というのは、私の最高に調子のよい時のスピードです。

新規募集の際にも、高い能力の方に出す給与額のその条件を明確にすることで、求職者が求人検索する際に「金額」で並べ替えすることを意識した策でもあります。 

正社員の基本給は様々な考慮が必要でしょうが、パートアルバイトの時給、しかも保有技能に明確な基準を付けての高給での募集は、既存のパートアルバイトさんにも何の影響も及ぼしません。

もし、既存の方の中に、そのような基準を満たす逸材が隠れているのであれば、隠れた逸材を見出すチャンスになるとも言えます。(2024年4月更新)

 

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